そもそも青年海外協力隊とは?現役隊員から見た協力隊事業

Pocket

ブログのメインテーマでもある青年海外協力隊事業は2015年で50周年を迎えました。同年の11月27日には横浜パシフィコにて盛大な式典も行われ、会場には天皇皇后両陛下もご臨席されました。この半世紀にもわたり実施されてきたこの事業を皆さんはご存知でしょうか?

 電車内で青年海外協力隊の吊り広告を目にしたことがある人も多いのではないでしょうか?

本記事では青年海外協力隊の事業について、またそれに参加している現役隊員としての私の個人的な意見について書いてみたいと思います。

青年海外協力隊とは

青年海外協力隊事業について、すべてを説明しようと思えばとても長くなってしまいます。ここでは私なりに要点をまとめて青年海外協力隊事業を説明したいと思います。

まとめると…

➀沿革

  • ODA:政府開発援助として1965年に開始(元々は戦後復興の国際社会への恩返しという位置づけ)
  • 実施はJICA:国際協力機構が行う
  • 2016年1月までに累計およそ40000人が派遣

②事業の目的

  • 開発途上国の発展ため
  • 日本と途上国の関係構築のため
  • 帰国隊員による途上国での経験の社会還元のため

③事業内容

  • 応募時点で20~39歳までの日本国籍を有する者を、「青年海外協力隊員として」途上国へ2年間派遣する
  • 隊員は職種により様々な業務をこなすこととなる(職種は現在120種以上)

これらの情報をもとに、まとめたものを更に私なりに意訳すると…

『戦後復興でほかの国に色々とお世話になったから、政府開発援助として途上国の発展に協力したい。しかしながらODA、政府開発援助の財源は国民の皆さまからの税金である。日本にも利があるようにしなくては説明がつかない。

そうだ!様々な分野で知識を持ったボランティアを派遣しよう。隊員たちが途上国との架け橋ともなれば、貿易面での結び付きが強くなり経済的にも利益が望めるし、帰国後の活躍も見込んだ人材育成ともなる!

となると、途上国の文化・言語に慣れ、その国の要請に貢献できるまで、期間は少なくとも2年は必要だろう。』

これが青年海外協力隊事業の要約となります。(※あくまで筆者なりの認識です)

個人的な意見として…歯がゆい! 途上国側・日本側からの成果の見え方

青年海外協力隊事業は人的資源の投入による国際開発援助です。

そこに参加している身として歯がゆく思うことがあります。それは、本事業は日本側が得られるものが目に見えづらいということです。

どういうことかというと、例えばコミュニティ開発という職種では収入向上プロジェクトというものに参加するケースがあります。

そのプロジェクトに隊員が参画し、実際に現地の人々の収入を増やせたならば、これは数値データを伴った目に見える功績となります。

他にも、病院勤務の助産師隊員の働きにより死産のパーセンテージを減らしたり、学校勤務の理数科教育隊員が国家試験の合格率を上げたり、数字で示すことのできる成果を途上国側には示しやすいということができます。

受入国からしたら日本がわざわざ税金を使ってくれているし、それなりに働いてくれているということもわかるし、少なくとも経済的なマイナスの打撃はないといえるでしょう。

しかし日本側への利点はどう説明できるでしょうか。現在の体制ではこのようになっていると考えられます。

【青年海外協力隊員が任地で活躍し帰国する】

すると

 ⇒受入国との交友関係が深まり、(将来的に)経済面で日本に優位な効果をもたらす(かもしれない)

 ⇒帰国隊員が途上国での経験を活かし、(将来的に)日本社会で活躍する(かもしれない)

つまり日本側にもたらす利益は数値上の成果としては表されにくく、かつ将来的に必ず起こるとは言い切れません。

よって「税金の無駄遣い」「二年間の長期休み」と叫ばれることもしばしば起こります。

現に2009年からの事業仕分けでは、青年海外協力隊事業の予算は削減されることとなりました。

参加する隊員としては、事業の費用対効果を明確に示すことができないものの、素晴らしい活動をしている隊員を見ているだけに歯がゆく思います。ただ日本にいる納税者の立場であれば、事業の妥当性に疑問を持たれても仕方ないのかもしれません。

個人の印象ですが、協力隊に参加している人は真面目で一生懸命な人が多いと感じています。その分歯がゆさも増し、このような意見を持つに至りました。

世界的なグローバル化が追い風? 協力隊に明るいニュース

しかしながら帰国隊員に近年期待を寄せているのが民間企業です。

協力隊員向けの合同就職説明会なるものが帰国後に用意されており、ここでの求人数は2009年~2014年の5年間で8倍に増加したという情報を派遣前訓練中に聞かされました。

これは大いに納得できるものであり、グローバル化に対応できる人材ということで協力隊経験者に期待が高まっているということが言えそうです。

厳しい視線に晒されることのある青年海外協力隊事業ですが、企業からのニーズを満たす人材が生まれていることは確かそうです。このグローバル化の追い風を受け、本事業が更に多くの方から応援してもらえるようになることを望むばかりです。

加えて、自分自身も帰国後に日本で、もしくは世界で活躍できる人材となり、この追い風を強めるに一役を買いたいものです。

この記事のまとめ!

  青年海外協力隊事業とは…

  • 様々な専門性を持つ隊員を途上国へ2年間派遣する政府開発援助の1つ
  • 日本側への利益を数値で表しづらく、費用対効果的に理解が得られにくいこともある(しかし企業としてはグローバル人材として期待を高めている)

 

 

 

いいね!をもらえると
すごく嬉しいです

Pocket

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする